地雷を踏んだらサヨウナラ。
衝撃的なタイトルのこの映画は、浅野忠信が戦場カメラマンである一ノ瀬泰造を演じる青春戦争映画です。
1999年に公開されたこの映画は、今、観ても面白くてちっとも色あせていません。
今回は、映画『地雷を踏んだらサヨウナラ』の魅力について解説します。
映画タイトル | 地雷を踏んだらサヨウナラ |
原題 | 地雷を踏んだらサヨウナラ |
制作国 | 日本 |
公開年 | 1999年 |
監督 | 五十嵐匠 |
原作 | 一ノ瀬泰造 |
脚本 | 丸内敏治 五十嵐匠 |
主なキャスト (ソフト版吹き替え) |
浅野忠信 ソン・ダラカチャン ロバート・スレイター ペン・ファン 川津祐介 市毛良枝 羽田美智子 ボ・ソンフン 三輝みきこ 山田咲耶 矢島健一 ピンヨウ・ジェーンソンブーン オーパ・ジェーンソンブーン 名取幸政 平尾仁 etc. |
描かれる 年代と舞台 |
1972年~1973年 カンボジア内戦 ベトナム戦争 |
人気・注目度 GKV (2020年10月時点) |
★★ 『地雷を踏んだらサヨウナラ』1300 |
視聴できるVOD (2020年10月時点) |
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『地雷を踏んだらサヨウナラ』は、とても珍しい、日本産のベトナム戦争映画です。
「え? ちょっと待って?
日本は、ベトナム戦争には参戦してないよね??」
はい、仰る通りです。
確かに、日本はベトナムへ派兵してはいません。
しかし、派兵していなかったとしても、日本人がベトナム戦争を体験する方法があるのです。
その方法の一つが、戦場カメラマンとして従軍することでした。
当時、日本はベトナム戦争に参戦してはいなかったのですが、戦場カメラマンや新聞社の特派員として、ベトナムの惨状や反戦を伝える日本人もいました。
一ノ瀬泰造さんの他に、開高健さん、沢田教一さんといった人たちは、実際にベトナムへ赴き、その悲惨な戦場を体験していたのです。
『地雷を踏んだらサヨウナラ』も、戦場カメラマン『一ノ瀬泰造』さんのカンボジア内戦とベトナム戦争の体験記を原作としています。
いつ命を奪われるか分からない極限状態の戦場で、快活に、俊敏に写真を撮り続ける『一ノ瀬泰造』さんの姿は、戦争の悲惨さだけを伝えるのではなく、その場所で生きる人々のエネルギーや、ベトナムやカンボジアの美しさも味わうことができるでしょう。
原作の『地雷を踏んだらサヨウナラ』の一ノ瀬泰造さん本人の手記と、浅野忠信さんが演じる一ノ瀬泰造さんを比べてみると、どちらも快活で情熱的で、きっと一ノ瀬泰造さん本人も映画のような感じで戦場で活躍していたのだろうな、と思いました。
映画は、
最初はカンボジア内戦→ベトナム戦争→再びカンボジア内戦
の順番に描かれます。
なので、ベトナム戦争のパートは、映画中盤。
直接、戦闘に関わらず第三者として写真を撮り続ける一ノ瀬泰造さんの視点から見たベトナム戦争は、アメリカの監督が撮ったベトナム戦争映画とは一味違います。
韓国軍に頼んで従軍させてもらうなど、アメリカ産のベトナム戦争映画にはあまり見られないシーンもあり、なかなか興味深いです。
(韓国もベトナム戦争に参加していた、という事実は、映画『ホワイト・バッジ』を見るとよく分かるでしょう。もしかしたら、韓国軍はアメリカ軍よりも悲惨だったかもしれません)
https://www.xn--v8j2chb9819asldzv5cni4c.com/white-badge/
でも、『地雷を踏んだらサヨウナラ』は、ベトナム戦争において政治がどうとかそういう小難しいことは言いません。
夢に溢れた若い戦場カメラマン、一ノ瀬泰造さんの青春映画として観て欲しいと思います。
一ノ瀬泰造さんの鮮烈な生きざまは、極限の戦場でなお、いや、戦場だからこそ、眩しく輝いています。
とてもタフで、たくましくて、カラッとしていて、夢に真っすぐで、命知らずで、まるで花火みたいです。
「アンコールワットを撮れれば死んでもいい!」
26歳の若さで亡くなった一ノ瀬泰造さんにとって、『アンコールワット』とは一体、何だったのでしょうか。
観終わったあとに不思議と悲しい、という気持ちはなく、むしろ、ちょっと爽やかな気持ちがありました。
それは、多分、この映画が、ベトナム戦争という器を借りた、『自分探し』をする青年の青春映画なのだからでしょう。
何かをしたいけれど、何をやればいいのか分からない。
働いているうちに、自分がどんな人間なのか見失ってしまった。
『地雷を踏んだらサヨウナラ』は、そんな人たちに観て欲しい青春映画です。
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