こんにちは!
『鬼滅の刃』の人気、凄まじいですね!!
ぼくも、『鬼滅の刃』ブームに背中を押されるように、鬼滅の刃の漫画、アニメ、映画とすべて視聴してしまいました!!
鬼滅の刃、ホントに面白いです。
家族みんなで楽しく視聴しています(笑)
ぼくもぼくの妻も6歳の娘もハマってしまい、買い物に行く度に『鬼滅の刃』グッズが増えていってる状態です(爆)
『映画劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』のパンフレット
水柱『富岡義勇』、蟲柱『胡蝶しのぶ』、霞柱『時透無一郎』のバッジ
『鬼滅の刃』はストーリーとアニメーションが素晴らしい。
でも、素晴らしいのはそれだけではありません。
曲がとっても良いんですよ…!!
特に、『鬼滅の刃』のOP主題歌で、LiSA(リサ)さんが歌う『紅蓮華』は、とっても格好良くて、何度聴いても飽きません。
最近、ぼくと家族は毎日『紅蓮華』を聴いており、娘にいたっては幼稚園に行くための目覚まし代わりに『紅蓮華』を使っているくらいです。
そんな『紅蓮華』ですが、この曲を毎日聴き込んでいるうちに、ある海外のバンドの曲との共通点が見えてきたんです。
そして、とうとう、その共通点こそが『紅蓮華』という曲の名前の由来になっているのではないか、とまで推測するようになりました。
今回は、一洋楽ファンの視点から、鬼滅の刃OP主題歌『紅蓮華』の曲名の意味を考察してみたいと思います。
鬼滅の刃のOP主題歌『紅蓮華』の秘密に興味がある人は、しばらくの間お付き合いくださいね!
本記事は、『鬼滅の刃』と『紅蓮華』って何なの?
というところから、丁寧に解説しています。
なので、手っ取り早く、『紅蓮華』の秘密が知りたい人は、こちらのボタンをクリックしてください。
一気に『紅蓮華』の考察へ飛びます!
そもそも『鬼滅の刃』と『紅蓮華』とは?
この記事を読んでいる方で、『鬼滅の刃』と『紅蓮華』が何なのか知らない人はいないと思います。
でも、念のために、最初に『鬼滅の刃』と『紅蓮華』が何なのか簡単に説明しておきましょうか。
今更だけど鬼滅の刃って何なの?
(出典:『鬼滅の刃公式ポータルサイト』より)
『鬼滅の刃』は、集英社の『週刊少年ジャンプ』で2016年11号から2020年24号まで連載した吾峠呼世晴さんの漫画作品です。
アニメ化は、2019年4月から9月にかけてされ、これが大ヒットを記録しました。
これによって、『鬼滅の刃』は、吾峠呼世晴さんの出世作となります。
『鬼滅の刃』のアニメのヒットを受け、2020年10月16日には、映画『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』が公開され、17日間で興行収入は157億円を突破しました。
そして、2020年12月08日現在、映画『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』は、288億円を突破し、日本の歴代の興行収入ランキング1位の『千と千尋の神隠し』(255億円)に迫っています。
鬼滅の刃のあらすじ
せっかくなので、『鬼滅の刃』のあらすじについても簡単に説明しますね。
『鬼滅の刃』は、大正時代を舞台に、主人公である竈門炭治郎が、鬼にされた妹、竈門禰豆子を人間に戻すために鬼と戦っていく姿が描かれています。
炭治郎の敵である鬼は、人を食料としています。
そのため、人喰いや人体破壊などの暴力描写があり、展開もなかなかハードです。
しかし、鬼にも悲しい過去があるなど、一方的に悪者にすることのないストーリー展開は、大人も楽しんで視聴することができます。
また、キャラクターの生死や葛藤が真正面から丁寧に描かれているため、深く感情移入することができるでしょう。
ぼくは、漫画、アニメ、映画すべて鑑賞しましたが、どれも泣かされてしまいました。
映画は、もう、本当に涙腺崩壊状態でしたね。
鑑賞している人に、これだけ深く感情移入させる物語は珍しいと思います。
『鬼滅の刃』は、登場人物と一緒に泣いて、笑って、楽しむことができる本当に稀有な物語なのです。
作者の吾峠呼世晴さんがキャラクター一人一人に対して、深い慈しみの感情を持っていることが伝わるところも非常に好印象でした。
すいません、あらすじだけじゃなくて、ちょっと感想も入っちゃってましたね。
『鬼滅の刃』の概要は以下となります。
【『鬼滅の刃』の概要】
漫画 | |
作品名 | 鬼滅の刃 |
作者 | 吾峠呼世晴 |
出版社 | 集英社 |
巻数 | 全23巻 |
話数 | 全205話 |
アニメ | |
監督 | 外崎春雄 |
アニメーション製作 シリーズ構成 |
ufotable |
放送期間 | 2019年4月~9月 |
話数 | 全26話 |
※2020年11月の情報となります。
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では、次に、『鬼滅の刃』のアニメのOP主題歌である『紅蓮華』についても簡単に説明します。
『紅蓮華』って何?
今更言うまでもないことですが、『紅蓮華』は、アニメ『鬼滅の刃』のOPテーマです。
『紅蓮華』と書いて『ぐれんげ』と読みます。
そんな『紅蓮華』を歌っているのは、LiSA(リサ)さんです。
LiSAさんは岐阜県出身の女性歌手で、現在、SACRA MUSIC(サクラミュージック)に在籍しています。
『紅蓮華』は、LiSAさんが2019年にリリースした15番目のシングル。
『鬼滅の刃』が社会現象的な大ヒットをしたため、2020年の時点でLiSAさんの最大のヒット曲となりました。
↓紅蓮華のリンクはこちらです↓
リンク
↓『紅蓮華』も収録されたLiSAさんのアルバム『LEO-NINE』のリンクはこちらです↓
曲名 | 紅蓮華 |
読み方 | ぐれんげ |
歌い手 | LiSA(リサ) |
リリース | 2019年4月22日(先行フル) 2019年7月3日(CD) |
作詞 | LiSA |
作曲 | 草野華余子(カヨコ) |
曲の時間 | 3分56秒 |
ジャンル | J-POP ロック |
『紅蓮華』のフルバージョンはなかったはずですが、Youtubeでも聴くことができたかと思います。
無料で聴きたい人は、Youtubeで聴いてみてください。
紅蓮華の意味とは
さて、お待たせしました!
ここからは『紅蓮華』の曲名の意味について解説していきます!
と言っても、すでに『紅蓮華』の歌詞の意味について分析しているサイトはたくさんあります。
今更、ぼくなんかが歌詞の意味から『紅蓮華』を考察したって、そんなのは二番煎じもいいところです。
なので、ぼくは『紅蓮華』という曲名の意味を、イチ洋楽好きとして紐解いていきたいと思います。
紅蓮華という曲名の由来は何なのか?
赤い蓮の花
まず、『紅蓮華』という言葉は何を意味しているのでしょうか。
華(はな)というからには、実際に『紅蓮華』という花があるのでしょうか。
『紅蓮華』は、彼岸花(別名、曼珠沙華)のことだ、と推測しているファンがいます。
確かに、彼岸花は、アニメ『鬼滅の刃』のエンディングの最初と最後でも印象的な使われ方をしていますよね。
また、『鬼滅の刃』の物語上においても、彼岸花はとても重要な役割を担っています。
しかし、
こちらの記事によれば、『紅蓮華』は、LiSAさん自身の造語です。
そして、LiSAさんは『紅蓮華』という曲名をつけた理由を、このように語っています。
LiSA:なにか守る人がいたり、希望があったり、大事な人がいる人たちは、みんな鬼殺隊に入るんですね。でもそうじゃなくて、絶望を感じてしまって、すべてのことを「世の中のせいだ」「なんてことなんだ!」って絶望してしまった人たちが、きっと鬼になっていくんだろうなって。読みながらみていて。現実にいる私たちも鬼になりかねないなって思ったんです。
櫻井(孝宏):あー、なるほど。
LiSA:だけど、(主人公の)炭治郎たちみたいに弱さを強さに変えて、守りたいもののために戦っていく。守りたいものがあるっていうのはすごく強いことなんだなと思って。“紅”に”蓮”に”華”、 和のテイストでそれを表現できたらいいなと思って。
このインタビューでLiSAさんが語っているように、『紅蓮華』という名前は、その名の通り、紅(赤)い蓮の華、を意味しています。
したがって、『紅蓮華』を意味する花は、LiSAさん本人が語っているように蓮(はす)の花であるとするのが自然でしょう。
というわけで、
『紅蓮華』の花は、『蓮(はす)』であり、『彼岸花(曼珠沙華)』ではありませんでした。
ここまでが、『紅蓮華』の曲名の由来として現在、ファンの間で認識されていることではないかと思います。
『紅蓮華』には紅い蓮の花、以外の意味があるのか?
しかし、洋楽好きのぼくは、紅蓮華の意味は、それだけに留まらないと考えています。
おそらく紅蓮華には他の意味も込められており、ダブルミーニングなのではないかと推測しているのです。
皆さんに、こちらの曲を聴いてみて頂きたいと思います。
『紅蓮華』のイントロと、ある曲を比較してみました。
さて。
いかがでしょうか。
『紅蓮華』のイントロと、かなり類似した部分があると思いませんか。
『紅蓮華』と一緒に流したのは、アメリカ合衆国のバンド『ジェーンズ・アディクション(Jane’s Addiction)』というバンドの曲です。
曲名は『プライス・アイ・ペイ(Price I Pay)』といいます。
もし、フルで聴きたい人がいましたら、『ストレイズ(Strays)(2003年)』というアルバムに収録されているので聴いてみてください。
↓『プライス・アイ・ペイ(Price I Pay)』のリンクはこちらです↓
話を戻しますね。
『紅蓮華』のイントロは、轟音ギターが超絶格好良く、とても印象的なメロディです。
それに対して、『ジェーンズ・アディクション』の『Price I Pay』は、サビの部分においてボーカルよりもギターが目立つ一風変わった曲です。
『Price I Pay』も『紅蓮華』と同様、サビでかき鳴らされる轟音ギターがたまらない、とてもクールな曲ですよね。
誤解を恐れずに率直に言うと、ぼくは、
『紅蓮華』という曲のイントロがつくられるにあたって、『ジェーンズ・アディクション』の『Price I Pay』がかなり参考になったのではないか、
と推測しています。
しかも、ただ単純に似ているだけではありません。
『紅蓮華』という曲の誕生に、『Jane’s Addiction』の『Price I Pay』という曲が必要だった、と推測できるいくつかの根拠があるんです。
それでは、ここからは、その根拠について順番に説明していきたいと思います。
紅蓮華は洋楽のパクりなのか?
『紅蓮華』は、『ジェーンズ・アディクション』の『Price I Pay』に強い影響を受けていること解説する前に、一つだけ断っておきたいことがあります。
それは、LiSAさんと作曲の『草野華余子(カヨコ)』さんがJane’s Addictionの曲をパクった、とかそういったことを言いたいわけではない、ということです。
『紅蓮華』と『Price I Pay』は、そのメロディが似ていたとしても両者は全く別物です。
『紅蓮華』と『Price I Pay』が聴き手に与える印象は、それぞれまったく異なります。
『紅蓮華』はメロディをイントロに使い、『Price I Pay』はサビに使っています。
『紅蓮華』は日本語歌詞で女性が歌い、『Price I Pay』は英語歌詞で男性が歌っています。
大切なことなので繰り返します。
ぼくは『紅蓮華』という曲が『ジェーンズ・アディクション』の曲のパクリである、と糾弾したいわけではありません。
それよりも、
『紅蓮華』という曲が『ジェーンズ・アディクション』の『Price I Pay』という曲をインスパイアして誕生した新たな時代の名曲ではないか、
と言いたいのです。
パクリどころか、『紅蓮華』からは、『Price I Pay』へのリスペクトが確実にあります。
それは、実は、この『紅蓮華』という曲名からも感じることができるんです。
根拠①『紅蓮華(ぐれんげ)』とは『グランジ』のことである
さて!
この記事において、ぼくが一番主張したいことを言わせてください。
それは、おそらく
『紅蓮華(ぐれんげ)』というネーミングは『グランジ』という意味が含まれている
のではないか、ということです。
おいおい、こいつ、一体、何を言っているんだ?
と感じる人もいると思うのですが、すいません、もう少しだけお付き合いください…!
きちんと、根拠があります…!!
『紅蓮華』と『グランジ』、それぞれ英語にしてみると、以下のようになります。
グランジ=grunge
この2つの言葉は、スペルがとても似ていますよね。
グランジって何?
って思った人のために、超簡単に説明すると、
グランジは、ロックのジャンルの一つです。
そして、『ジェーンズ・アディクション』は、ニルヴァーナやパール・ジャムと同じく、『グランジ・ロック』の代表格として数えられるバンドなんです。
もしも、『紅蓮華(ぐれんげ)』という曲名に『グランジ』という意味が含まれているのならば、『紅蓮華』という曲名についての謎がしっくりと理解できるようになります。
なぜ、鬼滅の刃のOPは『紅い蓮の花』であることが必要なのか?
先ほど紹介したように『紅蓮華』という曲名の由来は、
“紅”に”蓮”に”華”で和のテイストで表現したいから
とLiSAさんは語りました。
『紅蓮華』という言葉を分解すると、“紅”に”蓮”に”華”である前に、
紅蓮(ぐれん)と蓮華(れんげ)
の2つの言葉に分けることができます。
蓮の花画像
『紅蓮華』の中に含まれる『紅蓮』という言葉は、以下のような意味があります。
2、猛火の炎の色のたとえ
3、紅蓮地獄の略
紅蓮地獄は、仏教の言葉で、八寒地獄の第七(鉢特摩(はどま))を意味します。
この地獄に落ちた人は、寒さのために皮膚が破れ、血が流れ、紅色の蓮の花のようになる。
一方、『蓮華』は、以下のような意味があります。
2、蓮華草の略
蓮華草とは、マメ科の越年草のこと。
3、散り蓮華の略
散り蓮華は、散った蓮(はす)の花びらのこと。
改めて考えると、
『紅蓮華』は、『れん』という言葉がそれぞれ重なり合った絶妙な言葉選びですよね。
テレビデオ、みたいなものでしょうか(笑)
このような言葉の組み合わせから、
『紅蓮華』は『真っ赤な蓮の花』を意味している
ことが分かりました。
また、LiSAさん本人もツイッターで、『紅蓮華』とは、紅蓮地獄の花である、言っています。
紅蓮華(ぐれんげ)とは、蓮の花。
そして紅蓮地獄。の花という意味です。傷だらけになっても咲き誇れ。アニメPVで新曲も少しお楽しみいただけますっ。
TVアニメ「鬼滅の刃」
「紅蓮華」
作詞:LiSA 作曲:草野華余子 編曲:江口 亮
4/6 23:30放送開始https://t.co/1zUYPj0Uj7#鬼滅の刃 #紅蓮華 pic.twitter.com/QG9zIhJgat— LiSA (@LiSA_OLiVE) March 24, 2019
でも、『鬼滅の刃』のファンの人なら、疑問に思いませんか?
どうして『鬼滅の刃』の主題歌なのに、OPで『蓮の花』が登場するのでしょうか??
『鬼滅の刃』の物語上で重要な花は『彼岸花』と『藤の花』である
もちろん、『紅蓮華』に込められた意味も、『鬼滅の刃』には合っていると思います。
それについては否定しません。
紅蓮(地獄)に落ちた人は、寒さのために皮膚が裂け、血が流れて紅色の蓮の花のようになります。
紅蓮地獄に落ちると、まさに『紅蓮華』のようになるわけです。
『鬼滅の刃』の登場人物たちはいつも血まみれ。
それは、まさに紅蓮地獄にいるかのようですよね。
だから、『鬼滅の刃』には主題歌の曲名には、『紅蓮華』という言葉も合うのです。
(『鬼滅の刃』の登場人物が、いつも寒さによって血まみれになっているかどうかは別としても)
しかし、『彼岸花』でも『鬼滅の刃』の世界観は表現できたのではないか、とは思いませんか?
実際に鬼滅の刃のEDでは『彼岸花』が使われている
彼岸花の花の色は赤であり、その赤は血の色と例えられることもあります。
それに加えて、彼岸花は『死』を連想させる花です。
だからこそ、『彼岸花』も、鬼と人間の壮絶な死闘が描かれる『鬼滅の刃』の主題歌には十分合っているんじゃないかな、と思います。
実際に、FictionJunction feat.LiSAの『from the edge』が流れる鬼滅の刃のEDでも、『彼岸花』がかなり印象的な使われ方をしていますよね。
不吉なくらいに真っ赤な彼岸花
(出典:アニメ『鬼滅の刃』のEDより)
それだけではありません。
『鬼滅の刃』の物語では、『彼岸花』はかなり重要な意味を持っています。
(ネタバレになるので、これについては詳しく述べることを控えます)
このような理由から、
『鬼滅の刃』という物語とOPの曲名を揃えるのであれば、『彼岸花』をイメージしたタイトルでも良かったのではないか、
と思うのです。
一方、『鬼滅の刃』では『藤の花』も重要な役割を果たしますよね。
『藤の花』は、鬼が苦手とする花なのです。
とはいえ、『藤の花』が、『鬼滅の刃』作品全体のイメージカラーなのかと聞かれると、これも何か違う気がします。
『鬼滅の刃』のイメージカラーには、血の色である『紅』の方がピッタリだ、と思う人の方が多いのではないでしょうか。
ぼく自身も、ビジュアル的に赤い花の方が、『鬼滅の刃』という物語のカラーに相応しいと感じます。
だから、『鬼滅の刃』のOPとEDともに、藤色(紫色)ではなく、赤い花が選ばれたのは納得できるのです。
でも、『鬼滅の刃』のOP主題歌に出てくる赤い花は、なぜ、『彼岸花』ではなく『蓮の花』なのでしょうか??
どうして、彼岸花ではいけなかったのでしょうか??
そこにそ、LiSAさんのこだわりがあるように思うのです。
LiSAにとって彼岸花ではなく蓮の花であることが必要だった
ここで『紅蓮華』のメロディが、『ジェーンズ・アディクション』の『Price I Pay』と似ていることについて話を戻します。
『紅蓮華』のイントロと、『Price I Pay』のサビのフレーズは、聴き比べれば分かるように、かなり類似しています。
また、このメロディは『紅蓮華』にとっても『Price I Pay』にとっても、非常に重要な役割を果たしています。
どちらのパートも聴く者に強烈な印象を残し、口ずさんだり鼻歌を歌ったりしたくなりますよね。
このメロディラインは、『紅蓮華』と『Price I Pay』を代表するメロディだと言えるでしょう。
(紅蓮華の場合、サビもそうであるのは言うまでもありません)
もちろん、これをパクリと言いたいわけではありません。
『紅蓮華』と『Price I Pay』は、まったく異なる曲です。
2曲に共通のメロディは、『紅蓮華』ではイントロで使われ、『Price I Pay』はサビで使われています。
おまけに、歌詞はそれぞれ日本語と英語で異なるため、この2つの曲を聴いた人は、それぞれ違う印象を受けるはずです。
2曲は似ている。
でもパクリではない。
じゃあ、何なのか?
ぼくは、
『紅蓮華』は『Price I Pay』にインスパイアされて生まれた曲である、
と捉えています。
実際にLiSAさん自身も、密かに『Price I Pay』に対して、リスペクトの念を送っているように思えるのです。
なぜなら、この曲の名前が『紅蓮華(ぐれんげ)』だからです。
ぐれんげ。
先ほども言いましたが、ローマ字にすると『gurenge』となります。
グランジ=grunge
やはり、この2つの言葉は、スペルがとても似ています。
そして、繰り返しになりますが、
『Price I Pay』という曲をつくった『ジェーンズ・アディクション』は、グランジロックの代表格とされているバンド
なのです。
グランジロックとは何なのか?
ここでグランジロックのことを、もう少しだけ詳しく説明しましょう。
グランジ(grunge)というのは、ロックミュージックのジャンルの一つです。
『汚れた』とか『薄汚い』とか、そんな意味がある形容詞『grungy』が語源となっています。
グランジロックのムーブメントは、1989年頃からアメリカ・シアトルを中心に発生しました。
グランジロックを代表するロックバンドとしては、
・パール・ジャム(Pearl Jam)
・サウンドガーデン(Soundgarden)
・ダイナソーJr.(Dinosaur Jr.)
・マッドハニー(Mudhoney)
・ジェーンズ・アディクション(Jane’s Addiction)
といったバンドたちが挙げられます。
ニルヴァーナやパール・ジャムあたりは有名なので、洋楽を聴く人なら知っている人も多いのではないでしょうか。
グランジロックの音楽的な特徴は、パンク・ロックのようなシンプルで性急なビートと、ハード・ロックのようなリフ主体の楽曲構造が合体しているところです。
付け加えるならば、静と動のメリハリがしっかりしており、アップダウンが激しい曲調のものが多いと言えるかもしれません。
また、ディストーションギターによる歪んだ轟音も特徴として挙げられるでしょう。
『Price I Pay』は、『静』と『動』の緩急、そして、轟音ギターが格好いい、まさにグランジロックといった曲となっています。
だから、LiSAさんが密かに、
『ジェーンズ・アディクション』へのリスペクトを送るため、
この曲は、ロックなのだ、ということをセカイに向けて主張するため、
『鬼滅の刃』の主題歌を『紅蓮華(ぐれんげ)=グランジ』と名付けた
としても、決しておかしくないと思います。
とは言っても、これだけなら、
『紅蓮華(ぐれんげ)』が『グランジ』と読めるだなんて、こじつけくさいよ!
と感じる人もいるでしょう。
そのご意見はごもっともです。
しかし、
LiSAさんのミュージシャンとしてのこれまでの道のりを振り返ってみると、単なる憶測とも言い切れない真実味が出てくる
のです。
それでは、『紅蓮華(ぐれんげ)』=『グランジ』である、2つのめの根拠を紹介します。
根拠②LiSAとはアニソンの歌姫であると同時にロックバンドのボーカルである
ぼくも、LiSAさんがアニメソングの歌姫というだけなら、『紅蓮華(ぐれんげ)』が『グランジ』という意味を持っている、という主張をするつもりはありませんでした。
しかし、LiSAさんは、アニメソングの歌姫というだけではありません。
ROCK IN JAPAN FESTIVAL2019で歌うLiSAさん
(出典:音楽情報サイトrockinon.com(ロッキング・オン ドットコム))
ROCK IN JAPANに参加して歌っている姿を見れば、
LiSAさんがアニメソングの歌手と同時に、ロックバンドのボーカルである、
ということも意識しないわけにはいきません。
また、ぼくはLiSAさんの1ファンとして、
『紅蓮華』を聴く以前から、LiSAさんの曲に強いロックの影響を感じていました。
特に、
・ギターがとても目立っているか、効果的に使われている
といった部分が、それにあたります。
LiSAさんのロックの影響を強く感じる最近の曲を具体的に挙げてみると
・LiSAさんの13番目のシングル
『ASH(Fate/ApocryphaのOP主題歌)』
・14番目のシングル
『ADAMAS(ソードアート・オンライン アリシゼーションのOP主題歌)』
の2曲では、ギターが効果的に使われ、ロックテイストの強い曲となっています。
それに、LiSAさんのメジャーデビューは、2010年のテレビアニメ『Angel Beats!』の作中バンド『Girls Dead Monster』の2代目ボーカル・ユイ(喜多村英梨)の歌唱パートでした。
これも、アニメソング特有のキャッチ―さこそあるものの、とってもロックロックしていましたね。
LiSAはインディーズ時代もロックバンドを結成していた
さらに遡れば、LiSAさんは、インディーズ時代もロックバンドのボーカルとして活動していました。
LiSAさんのインディーズ時代のバンド『CHUCKY』
(出典:Audioleaf)
2005年、高校卒業後、ポップパンクバンド『CHUCKY] を結成し、2008年に上京。
また、インディーズパンク・ロックバンド『Parking Out』と一緒にロックバンド『Love is same all』を結成し、ボーカルとして活動しています。
LiSAの好きなアーティストはオアシスやアヴリル・ラヴィーンなど洋楽全般
しかも、LiSAさんは、アヴリル・ラヴィーンやオアシス、GREEN DAYなどで、洋楽のアーティストを好んでいるそうです。
その中でも、アヴリル・ラヴィーンは、特にLiSAさんが強い影響を受けているロック・ミュージシャンです。
アヴリル・ラヴィーンはグランジロック世代のミュージシャンではありませんが、その曲には、グランジロックの要素を確かに感じることができるでしょう。
なので、LiSAさんがアヴリル・ラヴィーンのようなロックスターを目指しているのだとすれば、彼女の音楽を研究したりする上で、グランジロックに出会っている可能性は高いのではないでしょうか。
ここまで述べた上で、
『紅蓮華(ぐれんげ)』にはグランジの意味がこめられている、
と推測できる最後の根拠についてお話しますね。
③LiSAはブレイク前にアニソン歌手と呼ばれたくない、という葛藤があった
LiSAさんは、ブレイク前にアニソン歌手と呼ばれたくない、という葛藤を抱えていました。
記事の内容をかいつまんで説明すると、
メジャーデビュー前のLiSAさんは、前述したようにパンクロック系バンドのボーカルを務めており、アニメソングの歌手になろう、とは考えていませんでした。
しかし、ロックバンド、ロックミュージシャンとしてのLiSAさんは鳴かず飛ばずの状態が続いていました。
そこで、所属するレコード会社と事務所から「アニメの挿入歌を歌わないか?」という打診があったのです。
これによって、LiSAさんは、アニメソング歌手としてメジャーデビューを果たすことになります。
先ほども紹介しましたが、LiSAさんのメジャーデビューは、テレビアニメ『Angel Beats!』の作中バンド『Girls Dead Monster』のボーカル役の歌唱パートです。
『Girls Dead Monster』のボーカル役の歌唱パートに抜擢された、ということは、あの麻枝准さんの眼鏡に適ったということ。
麻枝准さん大好きなぼくとしては、それだけで既にスゴイと思うのですが、LiSAさんはそれを良しとはしませんでした。
「本当にやりことなのかっていつも思う」
当時のLiSAさんは、親しいスタッフにこのようなことをこぼしており、インタビュー取材でもそれを隠そうとしませんでした。
このような背景や、
LiSAさんが本当にやりたかったことはガールズ・ロックなのだ、
ということを考えると、やはり、ぼくは自分の説が正しいのでは、思ってしまうのです。
ロックがやりたかったからこそ、
『鬼滅の刃』の主題歌に『紅蓮華(ぐれんげ)=グランジ』と名付けたのではないか。
『紅蓮華』という曲名には、自分の好きなロックへのメッセージが隠されているのではないか。
グランジ(grunge)ロック=『紅蓮華(ぐれんげ)』。
『紅蓮華』は、ロックなんだ。
私は、この曲でロックを表現しよう。
だからこそ、LiSAさんが歌う『鬼滅の刃』のOPの曲名は『紅蓮華』である必要があったのではないでしょうか。
曲名に、『紅蓮(地獄)の花』と『(グランジ)ロック』であるという二重の意味を込めるためには、鬼滅の刃のOPに出てくる花は、『彼岸花』でも『藤の花』でもなく、『蓮の花』でなければならなかったのです。
もちろん、LiSAさんは公式のインタビューでは、そのようなことは言っていません。
『紅蓮華』が実は『グランジ』であると主張するのは、LiSAさん自身の個人的な想いになってしまうし、それは『鬼滅の刃』というコンテンツやファンにとって、直接は関係がないことです。
LiSAさんは、『紅蓮華』の曲名の由来を
“紅”に”蓮”に”華”で和のテイストで表現したいから
といったのですから、きっと、それは真実なのでしょう。
でも、もしも、言葉にこだわるLiSAさんが、このようなダブルミーニングを考えて『鬼滅の刃』の主題歌に『紅蓮華』という名前をつけたのだとしたら、それはすごく素敵なことだなって思ってしまうのです。
まとめ
ここまで付き合って頂きありがとうございます!
この記事では、LiSAさんが歌う鬼滅の刃の主題歌『紅蓮華』という名前が、『グランジ』ロックに由来しているのではないか、ということを考察しました。
その根拠は、以下の4点となります。
2、『鬼滅の刃』で重要な花は『彼岸花』と『藤の花』。しかし、曲名を『紅蓮華(Gurenge)=グランジ(grunge)』とするために、あえて、『蓮の花』を持ってきた
3、LiSAさんは、元々、ロックバンドのボーカルだった
4、アニメソング歌手としてメジャーデビューしたLiSAさんは、それでもガールズロックへの想いを諦めきれなかった
以上4つの根拠から、LiSAさんは、『鬼滅の刃』のOPの曲名をグランジと音が似た『紅蓮華(ぐれんげ)』と名付けたのだ、と推測しました。
もちろん、『紅蓮華』の曲名の由来は、まず第一には、LiSAさん本人が語られている通りだと思います。
ですが、本当に人の心を震わさせられる作品というのは、作品のなかに奥行があると思います。
どうしても飲み込めない謎のようなものが、視聴者の心に棘のように刺さり、ずっと記憶に残り続けるものなのです。
その意味では、『紅蓮華』も、LiSAさんが公式で語っていること以外の意味が託されていても不思議ではないのではないでしょうか。
『紅蓮華』。
その言葉に、LiSAさんの密かなロックへの想いが託されているのだとすれば、今のLiSAさんは自分の夢を、『紅蓮華』という歌によって叶えたのかもしれませんね。
そして、『紅蓮華』は、LiSAさんが歩んできたロックミュージシャンとしての道のりがなければ、誕生することはなかったはずです。
『紅蓮華』と、それに続く映画『劇場版鬼滅の刃 無限列車編』の主題歌『炎(ほむら)』。
大進撃を続けるLiSAさんの次なる曲は、一体、どんなものになるのでしょうか。
もともと、自分自身がやりたかったガールズロック路線へ戻るのでしょうか?
それとも、ロックミュージシャンと、アニメソング歌手、どちらの要素も取り入れた独自の路線をさらに進化させていくのしょうか?
いちファンとして、LiSAさんが次に出す曲をとても楽しみにしています。
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