オリバー・ストーンのベトナム戦争三部作の最後の映画が、『天と地』です!
この記事では、『天と地』の魅力について解説します!
『天と地』はオリバー・ストーン監督の異色のベトナム戦争映画!
映画タイトル | 天と地 |
原題 | Heaven & Earth |
制作国 | アメリカ合衆国 |
公開年 | 1993年 |
監督 | オリバー・ストーン |
原作 | レ・リー・ヘイスリップのベトナム戦争期の自身の体験について書いたノンフィクション 『When Heaven and Earth Changed Places』 『Child of War, Woman of Peace』 |
脚本 | オリバー・ストーン |
主なキャスト (吹き替え) |
ヘップ・ティ・リー(日野由利加) トミー・リー・ジョーンズ(菅生隆之) ジョアン・チェン(朝倉佐知) ハイン・S・ニョール(山野史人) ヴィン・ダン(福田信昭) ダスティン・ヌエン(牛山茂) トゥアン・リー マイ・レ・ホー デビー・レイノルズ コンチャータ・フェレル(さとうあい) デイル・ダイ(宝亀克寿) ティモシー・カーハート ロバート・ジョン・バーク(中田和宏) ロン・ヌエン(秋元羊介) ヴィヴィアン・ウー マイケル・ポール・チャン etc. |
描かれる 年代と舞台 |
1949年~ 第一次インドシナ戦争 ベトナム戦争 |
人気・注目度 GKV (2020年10月時点) |
★★ 『天と地』1300 『天と地映画』110 |
視聴できるVOD (2020年10月時点) |
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『天と地』は、数あるベトナム戦争映画とは毛色が違います。
どのベトナム戦争映画とも異なるテイストが、この映画にはあるんです。
それは、この『天と地』が、アメリカや韓国などの視点ではなく、ベトナム側の視点で描かれている、ということです。
オリバー・ストーン監督のベトナム戦争映画である第一作の『プラトーン』、第二作の『7月4日に生まれて』は、アメリカ軍の兵士の視点から見たベトナム戦争映画。
しかし、『天と地』は、レ・リー・ヘイスリップ(演じるのはヘップ・ティ・リー)というベトナム人女性の視点から見たベトナム戦争映画となっています。
この『天と地』を、『プラトーン』と『7月4日に生まれて』という順番で見た人は、
「ああ、オリバー・ストーン監督は、3作目で、とうとう、この境地にまで達したのか…!」
と感嘆の吐息を漏らさずにはいられないでしょう。
これまでアメリカという自分たちの立場から描いたベトナム戦争を、今度は相手の立場に立って描く。
このような試みをアメリカ人の側から行った、というところに、映画作家としてのオリバー・ストーン監督の大きな躍進ではないでしょうか。
『天と地』は、まさに、オリバー・ストーン監督のベトナム戦争三部作の最後を締めるのにふさわしい映画だと思います。
ベトナムの美しい風景から始まり、徹底的に描かれるのは、戦争に運命を翻弄されるレ・リー・ヘイスリップの波乱万丈の生涯です。
『天と地』では、前作『プラトーン』や『7月4日に生まれて』に存在して戦争アクションは、さらに抑えられ、戦争そのものの混沌を俯瞰で語っています。
また、ベトナム側からの視点が丹念に描かれてあり、それは、主演の一人であるはずのトミー・リー・ジョーンズも、映画開始1時間後にようやく出てくる、という徹底ぶり。
もしかしたら、『プラトーン』や『7月4日に生まれて』ほどのまとまりはないな、と感じるかもしれません。
でも、それを言うなら人生なんて、無秩序で最初からまとまりがないものだし、それを補ってあまりあるほどにいろいろなことがレ・リー・ヘイスリップに起こります。
だから、彼女の人生は、なんて壮絶なのだろう、と、視聴者はいつの間にか、彼女に感情移入してしまっていると思います。
『天と地』は、『プラトーン』と『7月4日に生まれて』を観てきた人にもおすすめですが、ストーン監督のこれまでの2作を知らずとも十分楽しめる出来映えとなっています。
アメリカ製作のベトナム人の視点で描くベトナム戦争映画。
ぜひ、この稀有のベトナム戦争映画を体験してみて欲しいですね。
【補足】
同じベトナム視点の映画を観るなら、本場もどうでしょう。
ベトナムがつくったベトナム戦争映画。
『ベトナム激戦史1967 攻防ケサン基地』もおすすめです。
こちらでは、ベトナム、しかもベトコン(南ベトナム解放民族戦線)側の視点から見たベトナム戦争を体験することができます。
オリバー・ストーン監督の『天と地』と比べてみると、非常に面白い映画体験ができるのではないかと思います。
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